近年、多くの歯科医院でインプラント治療を行うようになりました。“第二の永久歯”とも呼ばれるインプラント。そういわれる以上は、インプラントが数年持てばいいというものではありません。末永くご自身の歯の代わりとして使っていただけるようでなくてはなりません。
神戸歯周病歯科クリニックでは「末永く使えるインプラント」を患者様に安心して選んでいただけるように、正確な診断と安全な治療を行っております。
“インプラント治療の10年保証”は、私たちの技術と自信の表れ、そして患者様への責任だと考えております。
今後もさらに安全で確実なインプラント治療を受けていただけるよう、以下のようなこだわりを持って治療に当たっております。
採血
止血機能、肝機能、腎機能、糖尿病等の全身疾患による易感染性の有無を調べ、外科処置の可否を判断します。
歯周病細菌検査
術後のインプラント周囲炎に罹患するリスクを調べます。検査により陽性との結果が出た場合は術前にインプラント周囲炎発生のリスクを回避するための処置を行います。
手術の成功率を高めるためには、「どの場所に」「どのようなインプラントを埋入するのか?」といった正確な診断が不可欠です。当クリニックでは、最新のCT撮影及びシミュレーションソフトを用いて、綿密な診断を行います。
手術には、雑菌が入らないように細心の注意を払う必要があります。当クリニックでは一般の手術、そしてインプラント手術を行う場合でも消毒・滅菌を常に意識しており、病院の手術室に準じた環境で手術を行います。
アストラテックインプラントを当クリニックが採用する理由は、
などです。
今日では、数多くのインプラントメーカーが存在しますが、末永くインプラントを使うためには、途中で消えてなくなるようなメーカーでは困ります。デンツプライ社は世界のトップシェアを持つ一流企業で、アストラテックインプラントは長期にわたる臨床試験を経て商品化されたインプラントです。
世界で一番硬く寸法変化が少ないと言われる3M社製シリコン印象材(インプリント3:ヘビーボディー、インジェクション)を使用した型取りで誤差のないかぶせ物の治療を行います。
インプラント治療の後は、できるだけ長くお使いいただけるように、定期的なメインテナンスを行います。インプラント周囲に歯垢・歯石などが付着し不潔な状態が続くと歯周病のように周りの骨が吸収していくことにつながります。インプラントを長持ちさせるためには咬み合わせの調整も重要なのですが、お口の中全体の咬み合わせは徐々に変化していきますので定期的に確認させていただいております。
21世紀に入り、失ってしまった歯を補う手段としてインプラント治療に科学的な裏付けがなされるようになって以来、世界の各メーカーから色々なケースに対応できるよう様々なインプラントが発売されるようになりました。今までは義歯でないと対応できなかった条件でもインプラントによる治療で歯を失う前の咬み合わせや見た目の回復ができるようになった一方で、近年取沙汰されている問題、それがインプラント周囲炎です。
インプラント周囲炎は歯に起こる歯周病と同じ病気でインプラント周囲の骨が破壊され、最悪の場合インプラント自体が抜けてしまうという恐ろしい病気です。
しかし、毎年参加するアメリカ、ヨーロッパの学会でもインプラント周囲炎に関する発表や報告はまだまだ少なく、まして日本国内ではあまり耳にすることもありません。
当クリニックでも以前よりインプラント周囲炎に関する研究を進めてまいりましたがすべての方のすべてのケースにおいて症状の改善が認めらるというものではなく今後も取り組んでいかなければならない課題だと考えております。
インプラントの形状、インプラントが埋め込まれる患者様の骨の形や密度、全身の状況などそれぞれバラバラでインプラント周囲炎が起こる原因はすべてが解明されている訳ではありません。しかしながら歯と同じような仕組みで病状が進行していくことから咬み合わせの力と細菌の感染が有力な原因と考えられています。
咬み合わせの力を受け止めるインプラントには歯にあるべき歯根膜(歯と骨の間にあるクッションの役割をする組織)が存在せず骨にダイレクトに力がかかってしまいます。
人が一日のうちで意識的に上下の歯を噛み合わせる時間は合計で20分程度ですが歯ぎしりやくいしばりが起こると自分の体重と同じくらいの力が連続して15分程度続くといわれています。この力を緩和するために必要になってくるのがナイトガード(歯ぎしり防止装置)で当クリニックではインプラント治療を行った患者様には推奨させていただいております。
また、他方で細菌感染によるインプラント周囲炎については歯周病の原因となるP.g.菌(Porphyromonas gingivalis)との関わりが強く疑われ、当クリニックにお越しのインプラント周囲に問題を抱える患者様からも歯周病細菌検査により同菌を多数検出しています。
歯周病に準じた抗菌薬治療により改善が認められるケースから脱落を伴うケースまで様々ですが今後もインプラント周囲炎に関しては研究を進めてまいりたいと考えております。