歯周病という病気を知っていただく前に健康な状態のお口の中を正しく理解していただくため、歯周組織について解説いたします。
歯周組織とは歯を支える周囲組織の総称のことで、歯肉・歯槽骨・歯根膜・セメント質から構成されていています。
歯周組織の中で唯一目に見える部分で、健康な歯肉は淡いピンク色をしています。歯の周りにある角化した付着歯肉・遊離歯肉と角化していない歯槽粘膜に分けられます。一般的に歯周ポケットと呼ばれるのは歯の表面に接する遊離歯肉の溝のことで健康な場合約2mm程度の深さがあります。
歯茎の下にある歯を支えるための組織のことで上あごは海綿骨と呼ばれるスポンジ状の構造で、下あごは皮質骨と呼ばれる板状の硬い構造をしています。
歯と骨をつなぐための組織でコラーゲンからできた膜状の繊維で構成されています。咬む力に対してのクッションの役割や病原菌が骨の中に入ってこないように防御する機能があります。
歯根の表面を覆う組織で歯根膜と結合しています。エナメル質との境で一番薄く根の先に向かうにつれ厚さを増していきます。また、セメント質は年齢が高くなることによっても厚さを増していきます。
正常な歯茎と骨であってもその形や量はすべての人が同じではありません。
歯茎の厚み、骨の量によって以下の4タイプに分類されます。